佐倉市スマートオフィスプレイス「コラボサクラ」~佐倉で働く。新しい働き方のかたち~更新日:2020年08月04日
テレワーク、リモートワーク、サテライトオフィス…最近、よく耳にするようになりました。これらはすべて、従来の働き方とは違った「新しい働き方」です。
2019年4月に開館した佐倉市スマートオフィスプレイス「CO-LABO SAKURA」(コラボサクラ)は、多様な働き方を支援する場所と機会を提供しています。
施設を設置した佐倉市、施設管理者に、コラボサクラの活用方法を伺いました。
多様な働き方を支援します!
コラボサクラ設立を担当した佐倉市産業振興課の塚田さんにお話を伺いました。
―なぜコラボサクラのような新しい形のオフィスを開館したのですか?
コラボサクラは、国が働き方改革を推進するなかで、起業・創業や多様な働き方を推進する施設としてオープンしました。
生産年齢人口が減少に向かう中で、若者、女性、高齢者など、どんな方でも、働く意欲のある方が、いつからでも働ける場を提供するという意味で作られた施設になります。
―テレワークなど「多様な働き方」に関心が集まってますよね。
これまでは、決まった時間にオフィスに行って、決まった場所で仕事をするのがあたりまえでしたが、最近では、フリーランスで仕事をされる方ですとか、都内の企業でテレワークを認める企業が増えてきています。
働き方が多様化する一方、市内や近隣自治体には気軽にテレワークができるようなコワーキングスペースがこれまでありませんでしたので、市内にお住まいの方で、テレワークを行いたいと考える方に、ぜひコラボサクラを利用していただきたいと思います。―起業・創業を目指す方がコラボサクラを使うメリットを教えてください。
起業のアイデアをお持ちの方や創業間もない企業の方にとって、事業を開始する当初から事務所や店舗を借りることは資金面で難しい部分があるかと思います。まずはコラボサクラを共同で使用することから始めていただくことで、初期費用を抑えて事業を立ち上げることができます。
コラボサクラにはコワーキングスペースや様々な大きさのシェアオフィスを備えておりますので、事業拡大を視野に入れつつ、適切な規模感でご利用いただけます。また、単に箱だけ作っても意味がないと思っておりまして、佐倉商工会議所や千葉県産業振興センター、金融機関などと連携し、創業塾や相談会を定期的に開催することで、起業を目指す方に必要な知識が身につくよう支援を行っています。
さまざまな方が新たな事業を始めるための場所や機会を提供することで、市内の経済を持続的に活性化させていくことをめざしています。―いろいろな設備が備わっているそうですね。
はい。コラボサクラは、50人程度が同時に利用可能なコワーキングスペース部分と、2~10人程度が利用できる様々な広さの部屋を含むシェアオフィス部分に大きく分けることができます。
施設内はどこでも、フリーWi-Fiによる高速インターネット通信が利用可能となっており、シェアオフィス部分には有線LANも備えています。
そのほか、静かな環境で打合せを行うことができるように時間単位で利用できる会議室、コラボサクラを住所としてご利用いただけるロッカー兼郵便受けがあり、会社登記も可能です。
シェア工房には、レーザー加工機を設置してありますので、小物やアクセサリーの試作品などをつくることができます。
アクセス面では、電車であれば京成本線ユーカリが丘駅から直結で徒歩3分、車であれば、近隣の提携駐車場が利用時間分無料となることから、市の内外を問わず、非常に利便性の高い場所に立地しています。
子どもからシニアまで、みんなの場所に!
コラボサクラを管理する山万株式会社の渡辺さんにお話を伺いました。
―2020東京オリンピック・パラリンピックや新型コロナウイルス感染症の影響で、コラボサクラを利用される方は増えましたか?
これまでよりも5倍、6倍に増えました。
特に、都内にお勤めのサラリーマンの方の利用が圧倒的に増加しました。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今後は都内のオフィスで固まって働くのではなく、テレワークなどを活用して、分散した新しい仕事の形が推奨されていくはずなので、利用者が増加していくと思います。また、2020年4月から始めた大学生向けの利用サービスは、利用者数が顕著に伸びています。大学がWEB講義を導入する中で、自宅で勉強しづらい大学生が利用するようになってきたのではないでしょうか。
―国は、都心在住者の地方移住を推進しており、地方で起業・創業したいと考える方も増えていくと思います。そのような方々への、具体的なサポートがあれば教えてください。
起業を考えている方の背中を押してあげられるようなサポートができればと思います。コラボサクラでは、「コミュニケーター制度」と「事業創造メンター制度」の導入を考えています。
コミュニケーター制度とは、コラボサクラ利用者同士をつなぎ合わせる制度です。事前に希望をいただければ、同じ時間にコラボサクラを利用する異業種の方同士を橋渡しすることが可能です。異業種の利用者同士がつながることで、新しいものが創造されることを期待しています。
事業創造メンター制度とは、近隣に在住する仕事をリタイアされた方の人脈、経験、技術を、若い世代に引き継ぐ機会を提供するしくみです。
佐倉市には、素晴らしい経験を培ったシニアの方が多くいらっしゃいます。そうした方と若い世代のマッチングをとおして、新しい事業を立ち上げてほしいと思います。―多様な働き方を提供することもコラボサクラの目的のひとつですが、たとえば、子育てをしながら働く方には、どのようなサポートがありますか?
コラボサクラと同じ建物には、総合子育て支援センター「ユーキッズ」があり、保育士が常駐しています。たとえば、コラボサクラで少しでも仕事をされたい方には、一時的に小さなお子さんを預かるプランを用意しています。
また、コラボサクラは、小学校5年生から利用可能にしていますので、ご夫婦とお子さんで利用されている方もいらっしゃいます。―新型コロナウイルス感染症により、ライフスタイルが急激に変わってきたと思います。今後、コラボサクラをどのような方に、どのように活用してもらいたいと考えていますか。
小学校5年生からシニアまで、意欲ある多くの世代の方に利用していただけるスペースにできればと思います。住民のみなさんが身近に日常的に集まって仕事や勉強ができる場になれば、情報が集まってきっと新しいことが生まれるはずです。
佐倉市は、東京のベッドタウンというバックボーンがあり、住宅街と働けるスペースが身近にある環境は、「職住近接」として今後ますます注目されていくのではないでしょうか。利用者の声
実際にコラボサクラで仕事をしている方にお話を伺いました。
―どのようなお仕事をしていますか?
地元佐倉市で中小企業経営コンサルタントとして、中小企業のみなさんの支援を行っています。
―コラボサクラをどのように使っていますか?
パソコンでの資料の作成、他企業とのWEB会議、会議室でのビデオレクチャーの撮影などをおこなっています。
―コラボサクラの便利な点や気に入っている点などありましたら教えてください。
地元に住んでいるので、自宅から非常に近い点が便利です。また、東京に行って会議をしなくて済むので、往復3時間くらい時間を短縮できます。もちろん、重要性に応じて、東京に行っていますが、連絡や資料の確認などについては、WEBを活用すればだいたい対応できます。
―今後どんな風に働いていきたいですか?
現場を見なければできないこともありますが、お客様との面談などは、コラボサクラからWEBを使ってやっていくことが可能だと感じています。お互い時間の短縮にもなりますし、新型コロナウイルス感染症に対するリスク管理にもなると感じています。
さくらでくらす~新しいワークスタイル・ライフスタイル~
佐倉市スマートオフィスプレイス「コラボサクラ」では、時代の流れにあった多様な働き方を選択することができます。
佐倉市は、都心まで電車で約60分、成田空港まで約20分の好立地に位置する自然と住宅街が調和したまちです。
働くスタイルが変化してきた今だからこそ、通勤時間を短縮して、おうち時間を有意義に過ごしたり、自然の中で子育てしたり、多様なライフスタイルを佐倉で楽しんでみるのもいいのではないでしょうか。→さくら動画配信「佐倉でテレワークのススメ」(佐倉市公式チャンネル、2020/7/20)