佐倉の地からイタリアへ、響き渡る歌声 ~オペラ歌手・松島理恵さん~更新日:2025年07月01日

佐倉市出身でオペラ歌手の松島理恵さん。現在は、日本の地にとどまらず日本から直線距離約1万キロメートルも離れているイタリアでも活躍されています。今回はオペラ歌手になったきっかけや佐倉市での思い出、今後の抱負などをお聞きしました。

――オペラ歌手を志したきっかけを教えてください。

 子供の頃からの将来の夢がオペラ歌手でした。理由は覚えていませんが、今こうしているのも不思議な気分です。

フェニーチェ劇場メンデルスゾーン“真夏の夜の夢”でデビュー。公演後の夕食風景。

――こどもの頃から将来の夢として志し、夢を叶えたのはたくさん努力をされたと思います。これまでのキャリアの中で特に印象に残っていることはありますか。

 大学時代に、イタリアの有名な指揮者と、名歌手のオーディションを受け、合格しました。
 そのオーディションがきっかけとなって、イタリア、ヨーロッパを中心にオーディション、コンクールをこなしました。本当に精一杯の日々で、考える余裕もなかったという印象です。

――現在松島さんは、欧州の他、世界でどのような活動をしていますか。

 最近では、欧州やアジアで、コンクールの審査員やマスタークラスの指導、オペラの演出をしています。オペラ歌手の世界にも次々に若い才能が出てきているので、次世代にポストを譲っています。

イタリア フェニーチェ劇場にて

――それではご出身である佐倉での思い出をお聞きしたいと思います。何歳頃まで佐倉で過ごされましたか。

 幼少時からいろんな所を行ったり来たりしていましたが、佐倉には25歳まで過ごしていました。

――こどもの頃で思い出に残っていることはありますか。

 佐倉の城下町のお祭りや、市立美術館、国立歴史民俗博物館、佐倉惣五郎博物館(宗吾御一代記館)、旧佐倉城のあった公園(佐倉城址公園)や桜道を散歩したことが特に印象に残っています。

――佐倉で過ごされた思い出やご経験で、現在のキャリアに影響していることはありますか。

 佐倉という歴史のあるまちの出身ということが、今でも誇りと自信に繋がっています。
 また、仕事やイタリアでのサバイバル的な生活に疲れた時、故郷の佐倉を思い出すと心が安心します。

窓辺での一枚

――今後、佐倉市での活動は考えていますか。開催予定のコンサートについて教えてください。

 これからは、故郷の佐倉でもコンサートなどの活動ができたら嬉しいです。
 ※今年7月に、西志津ふれあいセンターで開催予定のコンサートについて、後述でご紹介します。

マリーノ・バラテッロ作曲“海馬の夢”をヴェネツィアで世界初演

――佐倉に帰って来た時に、よく行くところや、好きなところ、食べ物はありますか。

 国立歴史民俗博物館や印旛沼にはよく行きます。また、うなぎや、佐倉みそを使った料理も佐倉に帰った時に食べるのが楽しみです。

――オペラ歌手としての今後の抱負を教えてください。

 オペラ歌手というよりも、声楽家としてできるだけ長く歌い続けることができたら幸せだと思っています。
 なぜなら、歌手はスポーツ選手と似ていて、筋肉の寿命があるので、一生涯、正しいテクニックを持ち続けて、それを死ぬまで磨き続ける覚悟が必要だからです。

2023.5.14 イタリアのラジオ出演

――松島さんが今まで努力されてきた日々があるからこそ、今があると思います。最後に、若い方々や佐倉市民へのエールをお願いします。

 ふるさとの良さを心にいつも感じて、どこへ行っても佐倉市出身である誇りを忘れないでください。
 佐倉は、気候的に温暖で他の街と比べて恵まれています。また、成田空港に近いので多くの外国人も来やすい場所です。
 ふるさとの良さを外国人にも紹介することは、他の国の良さを理解し、受け入れて日本の文化、教育を共有するきっかけとなると思います。
 それぞれの国の良さを理解し、受け入れることは平和にも繋がると信じています。
 日本人以外の、他の国籍のある人たちと積極的に交流して、日本を強くアピールし、意見交換できる可能性に繋げてください。

ピアノの前での一枚

――7月18日(金)に西志津ふれあいセンターにてコンサートを開催!

日程:2025年7月18日(金)
時間:18時開場/18時30分開演
料金:1,500円(当日お支払い)
会場:西志津ふれあいセンターホール(佐倉市西志津4-1-2)
出演:松島理恵(佐倉市出身、イタリア在住)

チケット予約は下記URLから
https://forms.gle/GPJ5kgPCQnckZiZD6